占い師・心理カウンセラーとして活動した17年を経て「占いだけでは人を救えない」と出家。禅宗私度僧となり、コロナ禍の中でデジタル寺院を設立する。その後、日本で一番ちいさなお寺「秀心(ほづみ)寺」を建立。
秀心寺はもともとコロナ禍の影響もありデジタル寺院の運営から始めました。私自身、お寺は無くてもいいと考えていたのです。
しかし亡き祖母が遺してくれた子供時代からの思い出の場所・宮崎の実家が取り壊される運びとなった時、それを回避する理由として「形だけでも」と祠を建てたのがきっかけです。
祖母の名前「秀子」より“秀”の一文字をもらい、その優しく深い“心”が後世にも伝わるようにと「秀心寺」を建立いたしました。
そして土地区画の都合で、鹿児島へ祠を移転することに。ずっと拝んでいた本尊を祀り「どんなに小さくても良いからお寺にしたい」という一心で小さな小さな“日本一小さい”お堂をこしらえて今に至ります。
私が育った霧島では古くから、この地に降りそそぐ雨を豊かに蓄えた霧島連峰の湧水を生活用水として使わせていただいております。
水に恵まれたこの地で秀心寺が祀っている神様は水神である龍神様です。
ご神体としている井戸の水は、金色の龍神(十一面観音菩薩の化身)が降り立ったとされる霧島神宮から流れてきたものでもあります。
この井戸は曽祖父の代から続く由緒あるもので、周辺の地域が断水になった際にも枯れることはなく、多くの方々とこの井戸水を分け合ったというエピソードがあります。
平成5年8月に発生した豪雨の際は周囲の山々が崩れた一方で、この場所は無傷でした。
井戸にまつわる数々の出来事は龍神様のご加護であるとして、曽祖父の代から今もなお絶えることなく恵みをもたらしてくださるこの井戸を「龍神井戸」と呼んで大切にお祀りしているのです。